作品について

  私は空間、時間、記憶、そして関連性を作品の重要な要素としています。

その中で作品ごとに要素の中の焦点をかえます。それにあわせ(連動させて)、テーマも作品ごとに少しずつ変えて作品をつくっています。要素の中で何にフォーカスを置くのか、またどの様に組み換えるかによりドローイングを構成します。 

 

 では次に作品のテーマですがそれは作品ごとに少しずつ変えています。

存在と不在と存在がテーマの作品や、消失(一種のはかなさも含む)、痕跡や抜け殻、未来記憶と過去予感そして現代や日常生活がテーマのもの、都市、公共の場と個人のプライベートの場(住宅などの室内空間)を組み合わせとは何かを考察するためのドローイングなどそれぞれ異なります。

 

けれども、全てのドローイングおよび作品のテーマは先にあげた3つの要素、空間、記憶、時間と密接に関わっています。つまり言い換えるならば、作品のテーマと要素との関連性をベースに制作をしています。私の絵には人がほとんどいないかもしれない、けれど私、私達を確かに描きたいとおもいます、それがたとえ失われたものでも、未来の記憶でしかなくても私の観察、考察、ドローイングは続きます。